// asaon-10-the-HENTAI-side-view.txt
// 2006-11-21 piske
// Title: 第10話 変態視点

「よくできました。 それじゃ、ご褒美に…」
男はそう言うと、はるかの股間に手を伸ばしてきた。
そのとき、遅すぎるタイミングで、こちら側のドアが開いた。
『上野ー、上野です。 ご乗車ありがとうございます』
「…………っ!」
はるかは、力いっぱい男を跳ね除け、電車を跳び降りた。
「き、君っ! 何をするんだね!?」
男は、さも何も無かったかのようにそう言い、体勢を立て直し、襟を直した。
冷静に振舞うも、肉棒はズボンのチャックから、でろんと垂れ下がったままだった。
『ドアが閉まります。 ご注意ください』
アナウンスから間もなく、チャイムの音ともにドアが閉まり、電車が動き出した。
先ほどから数人の視線が、特に股間へと集中していた。
辺りを少し見回し、「失敬、失敬」と言いながら、むき出しだった肉棒を仕舞う。
インバーターの音にかき消されながらも、顕著にひそひそという声が聞こえてくる。
『次は、鶯谷、鶯谷。 お出口は、右側です』
自動音声の途中で、モーターの音が消えて電車の加速度は緩いマイナスになり、間もなくブレーキによる減速を始めた。
周りの声は徐々に伝搬していくように大きくなっていった。
がくん、と言う音ともに、電車は停止し、そのドアをチャイムの音とともに開いた。
『鶯谷ー、鶯谷です。 ご乗車ありがとうございます』
男は、すごすごと降り、反対側の電車を待つためにホームを彷徨った。

トラックバック

このブログ記事に対するトラックバックURL:

コメント & トラックバック

No comments yet.

Comment feed

コメントする